DRAG

case10

営業時間を短縮しても、売上がアップ?! ECILAで叶えるプライベートとキャリアの両立

「ECILA(エシラ)」を活かして、営業時間を「8時間」に短縮しながら、一人ひとりの生産性と給与をアップさせ、顧客満足度の向上も実現。
“ありがとう”と“しあわせ”の溢れるサロンづくりに本気で取り組んでいるARISHIA hairのみなさんにお話を伺いました。
  • 三代 剛史 さん 石塚 晶子 さん 小河内 佑子 さん 高安 瞳 さん 椎名 めぐみ さん

    三代 剛史 さん / 高安 瞳 さん / 小河内 佑子 さん / 石塚 晶子 さん / 椎名 めぐみ さん

    ARISHIA hair/オーナー・スタイリスト

    2016年、茨城県那珂市に創業。オーナーの三代さんは経営者としてさまざまな業界から学びながら働き方改革や生産性の向上に取り組み、女性スタイリストたちが家庭とキャリアを両立させながら、一人ひとりの特性を活かしたサロンワークを追求している。 

営業時間を短縮しながら、売上と給与をアップ。

「ARISHIA」は、”ありがとう”と”しあわせ”を掛け合わせた造語。「楽しく、やりがいがあり、“ありがとう”と“しあわせ”の溢れたお店づくり」をしたいというオーナーの想いが込められています。
創業からおよそ10年。現在のARISHIA Hairは、その店名が表すように、4名の女性スタッフたちが家庭とキャリアを両立させながら、自分らしく活躍しています。
しかも、サロン業界の中では珍しく営業時間を「8時間」に絞り、お客さまの人数も絞りながら、時間あたりの生産性を高め、売上を伸ばすことに成功しています。

ARISHIA Hairは、はじめから今のような姿だったわけではありません。転機は、2024年8月。ECILAの導入とともに実質的なリニューアルオープンを行い、そこから営業スタイルやサービスメニューの刷新など、一歩ずつ転換をはかってきました。
 

オーナーの三代剛史さんは、創業から数年間は苦労の連続だったとリニューアル前をふり返ります。

「もともと自分は、サロンワークの中でも”カット”が好きでした。しかし、スタイリストとして多くのお客さまと向き合う中で、そもそもの髪の状態に問題があるとカットの技術だけで美しい仕上がりを目指すことが難しいと痛感する場面もありました。そして、自分の髪が傷んでいることに気づいていない方が多いという現実も目の当たりにして、何とかしたいと問題意識を抱いていました。」(三代さん) 

仕事の“量”で経営をカバーするのは限界がある。流れを、変えなければならない。

カットの技術を磨くだけでなく、髪の状態を根本から改善して、お客さまに美しい髪を持つ喜びを感じていただきたい。そして、”ありがとう”と”しあわせ”で溢れるお店をつくりたい。そんな想いが「ARISHIA Hair」というサロンの誕生につながっています。 

「だけど自分の想いとは裏腹に、経営的には大変な時期が続きました。お客さまの髪をきちんとケアするために、トリートメントや薬剤は妥協せず上質なものを選んでいましたから、その分、原価は高くなります。
それが施術料金に反映されていないため経営を圧迫してしまい、自分たちの仕事量を増やすことでカバーしようとしていた時期もありました。結果的に、スタッフたちも疲弊が募っていたと思います。」(三代さん)

客単価を抑えて新規顧客を獲得し、お客さまの数と回転率を上げるようなやり方では、自分たちが目指すサロンの在り方とギャップが生じてしまう。「流れを変えなければならない」と、三代さんはリニューアルオープンを決意します。 

目指したい“働き方”から逆算して、サービスメニューを再構築。
ECILAの「AI似合わせ診断」を組み込んだコースで、平均客単価が1万円から1万7千円へ。

2024年8月、ARISHIA HairはスマートデバイスミラーのECILAを導入するとともに、半個室で完全マンツーマン制のサロンへと転換をはかります。

その際、サービスメニューをECILAによる「AI似合わせ診断」を組み込んだコース制に変更。価格帯のベースもアップさせました。しかしそれは、やみくもに高価格帯メニューを設定して利益率を上げようという発想ではなく、三代さんたちが”働き方改革”に取り組もうと決めた結果でした。 

 「社労士さんに相談したり、他の業界にも目を向けていろいろ調べたりしても、多くの企業が8時間労働・週休2日制を基準として、残業も減らす傾向にあります。サロンでは予約が埋まっていると合間に十分な休憩を取ることが難しいため、働き方改革の一歩として営業時間自体を短くしてはどうかと”8時間営業制”への移行を決意したんです
そして、1日8時間でも十分な売上を生み出すためには1時間あたりの生産性をどう設定すればいいのか? 自分たちの目指す働き方から逆算して、メニュー価格を設定していきました。」(三代さん)

他の業界の水準に合わせて働く時間を見直し、そこから求められる単価を算出した新メニュー体系。リニューアル前およそ1万円ほどだった平均客単価が、現在は1万7千円にまで向上しています。

“量”から”質”への転換。お客さまの来店数は、月間約240名から170名にまで絞られ、それでも全体の売上を10%ほど伸ばすことができているといいます。そして、スタッフたちにもその上昇分を還元。一人ひとりの勤務時間と負担を減らしながら、給与をアップすることができているのです。 

オーナーだけでなく、みんなで売上を伸ばせるチームへ。一人ひとりが輝きはじめた。

生産性向上の決め手のひとつになった、ECILAの導入。その存在は、スタイリストたちの活躍と成長につながっているといいます。 

「これまでは、1時間あたり2,3名のお客さまを回転させるために、他のスタッフが私のアシスタントに徹する場面が日常的でした。今はマンツーマン制で、一人ひとりがスタイリストとしての仕事に専念できる環境が整いつつあります。」(三代さん)

経営の数字にも、違いがはっきりと表れました。それまで、オーナー1人の売上が店舗全体の多くを占めていたところ、それぞれのスタッフが売上をつくり、数字を伸ばせるようになっていったのです。

こうした変化を後押ししている要因のひとつに、ECILAを活用したカウンセリング力の向上があります。


「自分一人ではなく全員で売上を伸ばせるチームになるためには、“カウンセリング力”がポイントだと考えていました。」というオーナーの三代さん。お客さまが抱えているお悩みや、なりたい姿を引き出すために欠かせないヒアリング。しかし、経験が浅いうちはどのようにお客さまの想いを聞き出せばいいか分からず、スタッフたちの不安や迷いを感じる場面もあったといいます。

そんな中、タカラベルモントの営業担当者から、「ECILAを使ってこんなに成長したスタッフさんがいるんです!」とSNSの動画を紹介されたことが、ECILAの導入を後押しした大きな要因のひとつでした。  

たとえば、小河内佑子さんは、入社2年目※ながらECILAを活用したカウンセリングで人時生産性がおよそ25%向上。新規顧客のリピート率80%という驚異的な成果を実現しています。

※入社歴はすべて、2025年7月取材時点のものです。

「ECILAのおかげで、お客さまのことが前よりも分かるようになりました。”顔診断”機能を使った”AI似合わせ診断”をコースメニューの中に取り入れているのですが、お客さまの輪郭やお顔の特徴に合わせたスタイルが写真で示されることで、自分はこういうスタイルが好きだったんだ!という発見が生まれたり、ちょっと勇気を出してスタイルチェンジするお客さまが現れたり、前向きな気持ちの変化が生まれているんです。」(小河内さん)
 

お客さまの気持ちが前向きになることで、髪のお悩みについても前より相談してくださる方が増えたといいます。

「ARISHIA hairでは、お客さまの髪の状態を根本から良くしていくことに力を注いでいます。もともと髪が傷んでしまって、どうしようと悩んでいたお客さまが、サロンに通い続けてくださることで、だんだん髪の状態が良くなっていく。毎回アフターの仕上がりを写真で記録して、その変化を実感してもらえるように心がけています。
そうすると、前よりも気持ちが明るくなってくれたり、自分に合ったトリートメントやシャンプーに興味を持つようになってくれたり。アフターの写真を一緒に見ながら、お客さまとコミュニケーションを重ねていくことが、満足度の向上につながっていると感じています。」(小河内さん) 

 お話に出ていた機能
顔診断
お顔を撮影し、パーツの配置や彫の深さなどを計算。データをもとに、AIが似合うスタイルをレコメンドします。さらに、そのスタイルにお客さまのお顔を合成することもできます。

変化が実感できると、美しい髪へのモチベーションが高まっていく。

入社歴8年の石塚晶子さんは、ECILA導入後、人時生産性がおよそ35%も向上し、客単価が30%アップしました。特に、髪質改善メニューにおいて、これまで培ってきた技術力とECILAを活用したカウンセリングを掛け合わせ、固定客が前年比40%も増加しているといいます。

「はじめは、急に鏡が”未来化”してしまうことに、操作方法を覚えられるかな?と不安もありました。でも、覚えたら使えるはず!と気持ちを切り替えて、いろいろな機能を取り入れていったんです。
ARISHIA hairでは今、特に”髪質改善”の提案に力を入れていて、施術後に美しく艶が出た髪を写真や動画にして見ていただけるようにしています。ツヤツヤになった後ろ髪は、自分ではなかなか見ることができませんからね。動画を通して、自分の髪は今こんなに良い状態になっているんだと実感してもらい、自信がつくことで、自分の髪をもっと綺麗にしようというモチベーションにつながっていくと考えています。」(石塚さん) 

 もっと綺麗になりたいというモチベーションが、「次はこのメニューを試してみよう」と一歩を踏み出すきっかけや、「次回もARISHIA hairに行こう」という動機につながり、固定客の増加につながっているのかもしれません。さらに、ECILAが今、思わぬかたちで新規顧客も増やしてくれているといいます。

「最近注目されているサービスメニューのひとつに“頭浸浴”があるのですが、これもサービスを体験されている間は、自分で施術されている様子を見ることができませんから、動画で撮影して”こんなことをしていたんですよ”とお客さまにお見せしたんです。その方はとても喜んでくださって、周りの友人やご家族にもその動画を見せられたようで、知人の方が”私も頭浸浴を体験したい”と新規でご来店いただきました。」(石塚さん)

写真や動画を残すことで、お客さまがお客さまを呼んでくれる。ECILAの使い方は、工夫次第でさらに広がっていきそうです。

お話に出ていた機能
写真・動画撮影
施術後のスタイルを撮影し、お客様マイページに自動保存。次回来店時の振り返りはもちろん、スタイリング方法を動画で残せば退店後のフォローにも繋がります。また、カルテにも連携され、業務効率アップ。 

言葉よりも遙かに、お客さまのことが伝わる。だから、みんなで支え合える。

東京で大型店と個人店で経験を積み、ARISHIA hairに入社した高安瞳さん。産休・育休を経て復職し、現在3才になるお子さんの子育てと仕事を両立させています。 

週4日勤務を選択して働く時間を絞りながらも、ECILAを活用して人時生産性をアップ。復帰後わずか3ヶ月で売上を完全回復し、それ以降も月間売上を伸ばしているといいます。

「ECILAは子育て中のスタイリストがいるサロンにもすごく合っていると感じています。子どもが小さいうちは、どうしても急に仕事を休まないといけない場面がたびたびあって、そんな時、ECILAに蓄積されたお客さまの情報がとても役に立っています。
お客さまのお顔や前回までの仕上がりを写真に残し、ミラーを通して視覚的に共有できるから、言葉よりも遙かに、その人の雰囲気や髪質、カラーの色味などが伝わります。それをもとにお互いにサポートし合えることは、安心して働ける職場づくりにつながっていると思います。」(高安さん)
 

高安さんは、ECILA導入時に自ら率先していろいろな機能を試し、分からないことはタカラベルモントにすぐに聞いてみんなに伝える窓口役も務めてきました。
そうしてみんなでECILAを使いこなせる環境を育んできたことが、今、サロン全体での支え合いにつながっています。 

入社間もなくても、お客さまのことを一歩深く理解できる。店販商品の売上アップも自信に。

入社歴1年半の椎名めぐみさん。ECILAが導入されたのは、入社から半年ほど経った頃のことでした。 

「当時はまだ、お客さまの顔を覚えるだけでも精一杯でしたから、ECILAに登録されたプロファイルや写真を見てお客さまのことを覚えられる、一歩深く知ることができる、ということを、とてもありがたく感じていました。
これまでの履歴を遡って、次に来店された時には、こういう提案をしてみよう!と自分で想定を立てられるようになったんです。」(椎名さん)

椎名さんはECILAを活用してお客さまのことを深く知ろうという努力を重ね、固定客を着実に増やしつつあります。そして、店販商品の売上も、大きく伸張しているといいます。

「押し売りのようにはなりたくないし、お客さまの髪のお悩みにも関わることなので、店販商品って伝え方が難しいなって感じていました。でも、ECILAが導入されてから”バナー”に表示されることで、お客さまの方から”これ、何ですか?““いいんですか?”と聞いてくださることが増えて、自然と店販商品の提案につながっています。」(椎名さん)

店販商品の売り上げが月間およそ9千円から8万円へと10倍近く増加。バナーを活かした自然なコミュニケーションも、一人ひとりの人時生産性を向上させることにつながっています。

お話に出ていた機能
バナー
施術中や待ち時間、お客さまに合わせた“おすすめ情報”をミラー下部に表示。自然と会話が生まれるきっかけに。スタッフが一人ひとりに説明を行う余裕がなくても、紹介するタイミングを逃しません。

即日で導入を決めたのは、自分たちの目指すビジョンと合致していたから

 実は、三代さんたちがECILAの存在を知ったのは、お客さまとの会話から。「県南のほうで導入したお店があるらしいよ」という話を聞き、「そんな鏡がついに出たのか」と興味を抱いたといいます。

「すぐに興味を持ったものの、コストの面が気になっていました。そこで、タカラベルモントの担当者さんから直接話を聞かせてもらい、“お客さまとの美の共有を深掘りする”という言葉に自分たちのビジョンとの合致を感じ、その日のうちに導入を決断したんです。」(三代さん)

お客さまが来店のたびに綺麗になっていく姿を実感することができ、ともに喜びを分かち合うことで、スタイリストの仕事へのやりがいも向上していく。一人ひとりが「あなたに会いたかったよ」と言われる美容師となり、“ありがとう”と“しあわせ”が巡っていく。そんなサロンを目指し続けてきたARISHIA hair。

ECILAのような近未来的なテクノロジーを活かしながら、実はどこよりも“昭和的”にお客さま一人ひとりと深く向き合い、創業時の想いをかたちにできる環境が整いつつあります。 

今回インタビューさせていただいたサロン

  • ARISHIA hair

    開設:2016年8月
    住所:茨城県那珂市
    セット面:セット面6席 (ECILA:4台)
    スタッフ数:スタイリスト5名(2025年10月時点)

    ▼サロンプロフィール
    「誰もが美しい髪を持つ喜びを実感できる社会を目指す」というミッションを掲げ、お客さまの髪を根本から美しくする「髪質改善」に力を注ぐ。女性のスタイリストたちが家庭とキャリアを両立されられるよう働き方改革に取り組み、“ありがとう”と“しあわせ”が巡るサロンを真摯に目指し続けている。